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秘密裡でBGMを生ピアノにすり替えました

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新郎の母親が二人のはなむけに企てたサプライズをお話します。
ピアノを教えたり、たまには演奏の依頼を受けたりといったことを仕事としている私です。

二人は結婚式と披露宴の準備を忙しく楽しげに進めていました。
披露宴の余興をどうするかという話になった時に
「お母さん、ピアノ弾いてくれる?」
というのです。
「いやよ、ピアノを借りるだけで5万円もするんでしょ!もったいないからCD音源にしたら。だいたい新郎の親がでしゃばったりしない方がいいわよ。」
と、即座に断りました。
その時はそれが本心でした。

ところが私の友人たちがピアノ弾いてあげなよ!と勧めるのです。
「ピアノを弾いてあげるサプライズはやりたくても誰にでもできるわけじゃないのよ」
サプライズと言う言葉で気持ちが変わりました。

サプライズでならやる!二人には秘密裡にことを勧めました。
やはり親である立場なのでBGMとしてキャンドルサービスのバックで生ピアノ、控えめにしたつもりです。
まずは式場のスタッフを味方につけて、二人が選んだキャンドルサービスのBGM曲を聞きだしました。

当日ピアノは会場の光の当たらない片隅にスタンバイ。
お色直しで新郎新婦が退場すると、ピアノのふたを開け私がスタンバイ。

会場の扉前に新郎新婦が入場の時を待っているときにファンファーレを弾くと扉が開いて入ってくる段取りです。
ファンファーレと言っても新郎新婦が選んだ「キセキ」のイントロをちょっと派手にファンファーレ風にアレンジしたものです。

いよいよ新郎新婦準備OKの合図がきて、私は弾き始めました。
扉の向こうでは息子が「あれ?キセキをお願いしたのに・・・」といぶかしげだったそうです。
そこをスタッフの方が「間違えありません、これがキセキですよ、さあ、出てください」
と促したそうです。

スポットライトの中に二人が出てきて拍手を浴び、写真の嵐がおさまった頃に司会の方がBGMのことを話してくれました。
私はひたすら弾き続けていました。
ピアノ近くを通った時に「ありがと」と小さく言ってくれました。
司会の方も担当スタッフの方もうるうると泣いていました。

サプライズがこんなにワクワクするなんて、本当に幸せな時間でした。
次の息子の時の結婚式でも違うネタでサプライズを考えたいです。


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